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新日本フィルハーモニー交響楽団第447回定期演奏会サントリーホールシリーズ

 投稿者:一静庵  投稿日:2009年 6月19日(金)02時15分55秒
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  この日サントリーホールに入ると、ステージ上にはオーケストラのセッティングがしてあって、ピアノがありません。たしかプログラムの最初はピアノ伴奏の市原愛さんのアルマ・マーラーの歌曲「夜の光」があるはず、と思っているうちにオーケストラの方々が入っていらっしゃり、豊嶋さんがお出になり拍手を受けられチューニング、ついにはアルミンクさんが登場され、お辞儀をして指揮台でうつむくと、左手舞台袖から歌が聞こえてきました。ソプラノといってもアルトのような深く落ち着いた声、オットー・ユーリウス・ビーアバウム(岩淵達治訳)の詩は、夜の闇の中に放たれた一筋の光ももう消えてしまった、眠れわが心よ、という死を暗示するような内容でした。最後の音に引き続いて、マーラーの9番が始まりました。
おどろおどろしいような第1楽章、ヴァイオリン・ソロのまさに泣き出すような悲しい響きがあります。第2楽章はなんだか破天荒でもあり無気味な感じもします。第2楽章が終わったところで、チューニング。第3楽章は、公開リハーサルでアルミンクさんがおっしゃっていましたが、現代社会の猛烈な忙しさを表わしている、そしてなぜ忙しくしているかといえば、死を考えることを忘れるためだ、というように、非常に速いテンポ、凄まじい喧噪のようです。豊嶋さんも楽器とともに椅子から飛び出さんばかりの激しい動きをもって弾いていらっしゃいました。第4楽章ははじめそれほど遅くはなく、かみしめるような非常に美しい音楽が奏でられ、そして最後の弦による昇華の旋律が本当に美しく、息をのむように聴いておりました。美しい静寂のうちにこの交響曲は終わったのです。ほとんど1分間ぐらいは会場中が真の静けさを保ちました。
万雷の拍手で何回もアルミンクさんは呼び出され、その後、市原愛さん、ピアノの丸山滋さんも出ていらっしゃいました。
大曲というのでしょうか、たいへんな曲を演奏なさった豊嶋さんはじめオーケストラの皆様、お疲れ様でした。名演を聴くことができて、嬉しく思いました。この演奏会はマイクが沢山吊るしてありましたから、何か録音はしておられたのではないかと思います。
 
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